恥ずかしがり屋の果物、いちじく

恥ずかしがり屋の果物、いちじく

以前は、畑にいちじくの木がありました。
毎日、完熟を見極めて収穫してくれた父。
いちじくを見ると、その後ろ姿をふと思い出します。

わたしはくだものアレルギーが出てしまって
残念ながらいちじくは食べなくなりましたが、
夫は、採れたてのいちじくをとても楽しみにしていました。

いちじくは漢字で「無花果」と書きます。
「花がない果物」という字ですが、
花がないわけではなく、外から見えないだけ。
あのプチプチした食感の正体が、じつは花なのですね。

恥ずかしがり屋の花が、実の中に隠れんぼ。
そう思うと、なんだか可愛らしくも感じます。

東洋医学では、五性は「平」。
体を温めも冷やしもしない、穏やかな食材です。
胃腸を整えて、便秘にも下痢にもやさしく働きかけます。
のどの乾燥や空咳をやわらげる力もあると言われています。

秋の乾燥が始まるこの時期に、
のどと胃腸の両方をそっとケアしてくれる、果物です。

見かけたら、ぜひ手に取ってみてくださいね。